着想メトロ

アイデアとは、世界の捉え方を再構成することで新たな価値を獲得し、さらにそれを経験によって持続させる、一連のプロセスのこと。

最小作用の原理(8)

 

pen3e.hatenablog.com

pen3e.hatenablog.com

pen3e.hatenablog.com

pen3e.hatenablog.com

pen3e.hatenablog.com

pen3e.hatenablog.com

pen3e.hatenablog.com

pen3e.hatenablog.com

pen3e.hatenablog.com

 

 

概要

  • 静電場に対して最小作用の原理のアイデアを応用することを考える。つまり「ある積分が極小または極大になる」という原理のもとで正しい静電場を導く
  • 変分原理を利用した、試行関数による近似について述べる。ここでファインマンの近似の才が露わになる。彼は近似の鬼である(鬼というのは鬼才という意味)
  • このファインマンの講義を終えるにあたって、彼は生徒に未解決問題を提示する

静電場とポテンシャル

 マクスウェルの方程式\[ \nabla \cdot {\bf E}=\dfrac{\rho}{\varepsilon_{0}} \]は、ある閉曲面からの電場の湧きだしが、その内部にある電荷を真空の誘電率で割ったものに等しいということを意味する。もちろんいま考えているのは静電場だから、電流によって生まれる電場は無視している。いま電荷の空間内での分布状況が既知であるとすれば、それによってできるポテンシャルは\[ \nabla^{2} \phi =-\dfrac{\rho}{\varepsilon_{0}} \]というポワッソンの方程式を満たす。つまりこれが「真のポテンシャル」の満足する方程式であるわけだ。

 この方程式を導出する別の法則がある。すなわち積分\[ U^{*}=\dfrac{\varepsilon_{0}}{2}\int (\nabla \phi)^{2}dV-\int \rho \phi dV \]を最小にするようなものが実際のポテンシャルだというのである。ここで体積積分は空間全体についてとるものとする。以下それを確かめてみよう。

 いままでやってきたのとアイデアはまったく同じである。真のポテンシャルを\( \; \phi^{\dagger} \; \)で表すことにすると、これに小さなずれ\( \; f \; \)を加えたときの、上記積分に現れる一次の変化はゼロとなるはずである。 いま\[ \phi =\phi^{\dagger}+f \]とおけば、まず被積分関数の第一項が\[ (\nabla \phi)^{2}=( \nabla \phi^{\dagger})^{2}+2\nabla \phi^{\dagger}\cdot \nabla f+(\nabla f)^{2} \]となる。このうち一次の変化はもちろん\[ 2\nabla \phi^{\dagger} \cdot \nabla f \]である。一方被積分関数の第二項は\[ \rho \phi = \rho \phi^{\dagger}+\rho f \]で、一次変化はもちろん\( \; \rho f \; \)だ。よって積分値に現れる一次変分全体は結局\[ \delta U^{*}=\int(\varepsilon_{0}\nabla \phi^{\dagger}\cdot \nabla f-\rho f)dV. \]この変分の表式中には、ずれの空間成分に関する微分が含まれているので、これを部分積分によって消去する。なおここでは積分順序の交換可能性を仮定している。まずは内積の部分を展開しよう:\[ \dfrac{\partial \phi^{\dagger}}{\partial x}\dfrac{\partial f}{\partial x}+\dfrac{\partial \phi^{\dagger}}{\partial y}\dfrac{\partial f}{\partial y}+\dfrac{\partial \phi^{\dagger}}{\partial z}\dfrac{\partial f}{\partial z} \]これを前から順番に\( \; x, \; y, \; z \; \)に関して部分積分していくわけだ。すると例えば最初の項に関しては\[ \int \dfrac{\partial \phi^{\dagger}}{\partial x}\dfrac{\partial f}{\partial x}dx=f\dfrac{\partial \phi^{\dagger}}{\partial x}-\int f\dfrac{\partial^{2} \phi^{\dagger}}{\partial x^{2}}dx \]となる。\( \; f \; \)は無限遠でゼロとならなければならない(ずれの端点での値がゼロであったのと同様の理由)ので、定積分の項はゼロである(だから正確にいうと\( \; U^{*} \; \)は、真のポテンシャルと無限遠で同じ値をとるような他のどんなポテンシャルよりも、真のポテンシャルに対して最小になる、ということ)。他の成分に関しても同様のことを行えば\[ \delta U^{*}=\int (-\varepsilon_{0}\nabla^{2}\phi^{\dagger}-\rho)fdV. \]この一次変分が任意の\( \; f \; \)に対してゼロとなるためには、\(\; f \; \)の係数が恒等的にゼロでなければならない:\[ \nabla^{2}\phi^{\dagger}=-\dfrac{\rho}{\varepsilon_{0}}. \]よって我々の「積分値最小の法則」は正しいことがわかった。

 この結果はガウスの発散定理を用いても導ける。まず恒等式\[ \nabla \cdot (f\nabla \phi^{\dagger})=\nabla f \cdot \nabla \phi^{\dagger}+f\nabla^{2}\phi^{\dagger} \]に注意する。つまりナブラ作用素は普通の微分作用素と同様に積の関数の微分法則が適用できるということである。これは各成分について計算すれば簡単に確かめられる。 ゆえに一次変分の表式は\[ \delta U^{*}=\int [ \varepsilon_{0}(\nabla \cdot (f\nabla \phi^{\dagger})-f\nabla^{2}\phi^{\dagger})-\rho f]dV \]となる。ガウスの発散定理によって体積積分を面積積分に置き換えることができて、\[ \int \nabla \cdot (f\nabla \phi^{\dagger})dV=\int f\nabla \phi^{\dagger}\cdot \vec{n}dS\]となる。ここで\( \; \vec{n} \; \)は閉曲面に垂直な外向き法線単位ベクトルである。いま体積積分は空間全体にわたるのだから、対応する右辺の面積分無限遠で行うことになる。無限遠で\( \; f \; \)は恒等的にゼロであるから、結局この値はゼロでなければならない。したがって\[ \int(-\varepsilon_{0}f\nabla^{2}\phi^{\dagger}-\rho f)dV \]が一次変分となる。これはさきほど得られたものと同じなので、この方法でも正しいポテンシャルが得られた。 

ポテンシャルを試行関数で近似する

 この重要な応用例として、事前に電荷分布が知られていない場合がある。上の議論は空間の電荷分布が既に知られている場合であった。ここからはそうではない場合を考える。こういうときに、変分という形で述べられた法則の強みが際立つことをみる。すなわち「試行関数による近似解の構成」である。簡単に言えば、パラメータを含む関数(これはポテンシャルを表現した関数)を適当に設定して、積分値\( \; U^{*} \; \)がなるべく小さくなるようにパラメータを調節するのである。

 さてここに導体があって、その表面に電荷がある仕方で分布しているとしよう。すべての導体のポテンシャルが固定されているのなら、前述の最小原理を応用することができる。このとき体積積分はすべての導体の外側にわたるが、導体表面のポテンシャルはいま固定されているので、そこに加えるずれ\( \; f \; \)は表面で恒等的にゼロでなければならない。すなわち面積積分\[ \int f\nabla \phi^{\dagger}\cdot \vec{n}dS \]は依然ゼロであって、このときは前と同じポテンシャルの満たす方程式が得られる。要するにもともと考えていた積分\( \; U^{*} \; \)は、表面上でのポテンシャルが固定された(つまりすべての試行ポテンシャル\( \; \phi (x, \; y, \; z) \; \)の値が、導体表面上で与えられたポテンシャルに等しくなければならない)導体の外部にわたる体積積分で置き換えても、真のポテンシャルに対して最小値をとることがわかったのである。

 興味深い例として、全電荷が導体表面のみに分布している場合を考える。このとき導体の外部で電荷はゼロなので、積分\( \; U^{*} \; \)は\[ U^{*}=\dfrac{\varepsilon_{0}}{2}\int (\nabla \phi)^{2}dV \]となる。最小原理によれば、全導体表面が与えられたポテンシャルに設定されているとき、導体間のポテンシャルは積分値\( \; U^{*} \; \)が最小になるよううまく調節されることになる。\( \; \nabla \phi \; \)は電場に他ならないから、この積分値は実は静電エネルギーに等しい。ということは、真の電場は、すべての考えられるポテンシャルのグラジエント(つまりナブラ作用素のかかったスカラー関数)から得られる電場の内、エネルギーが最小となるようなものになる。

 こういう考え方が非常に有効であることを示すため、具体的な例を考えてみよう。円筒形をした二つの導体からなるコンデンサーを取り上げる。内側の導体表面のポテンシャルは\( \; V \; \)で、外側のそれはゼロであるとする。また内側の導体半径を\( \; a \; \)、外側のそれを\( \; b \; \)としよう。すると最小原理によって、正しいポテンシャルを選べば積分\( \; U^{*} \; \)は系のエネルギー、すなわち\( \; \dfrac{1}{2}CV^{2} \; \)に等しくなるだろう。つまり最小原理からコンデンサーの容量\( \; C \; \)を計算することができる。ところが間違ったポテンシャルを採用して容量を計算すると、いま\( \; V \; \)は指定されているのだから、それは本当の値より大きくなる。これを逆に考えると、ポテンシャルをうまい具合に近似できれば、よい容量の近似値を得ることができることになる。それはポテンシャルの一次の誤差が、容量における二次の誤差になっているからである。

 いまこの円筒形コンデンサーの容量がわかっていないと仮定しよう。これを求めるために最小原理を応用できる。つまりもっとも小さな容量が得られるまでポテンシャルをいろいろと試していけばよいのだ。試しに一定の電場に対応するポテンシャルを採用してみよう。円筒形コンデンサー内部のポテンシャルは明らかに動径\( \; r \; \)にしか依存しないから、たとえば\[ \dfrac{\partial}{\partial x}\phi (r)=\dfrac{d \phi}{dr}\dfrac{\partial r}{\partial x}=\dfrac{x}{r}\dfrac{d\phi}{dr} \]となるので、\[ \nabla \phi (r)=\dfrac{{\bf r}}{r}\dfrac{d\phi}{dr} \]を得る。これが一定だというのだから、\[ \dfrac{d \phi}{d r}=\mathrm{(con st.)} \]つまりポテンシャルは\( \; r \; \)に線形依存している:\[ \phi(r)=sr+t. \]導体表面でのポテンシャルの条件をこの式に代入すれば\[ \phi(r)=V\left ( 1-\dfrac{r-a}{b-a}\right ) \]を得る(これはもちろん正しくない。正しい電場は\( \; 1/r \; \)に比例して変化する)。このポテンシャルの傾きは\( \; -V/(b-a) \; \)であるから、これを用いて\( \; U^{*} \; \)を計算すれば\[ \dfrac{1}{2}CV^{2}=\dfrac{\varepsilon_{0}}{2}\int_{a}^{b}\dfrac{V^{2}}{(b-a)^{2}}2\pi r dr=\pi V^{2}\dfrac{b+a}{b-a}. \]よってひとつ目の試行関数に対するひとつ目の近似容量は\[ \dfrac{C}{2\pi \varepsilon_{0}}=\dfrac{b+a}{2(b-a)} \]となる。この値は、正解である\( \; C=2\pi \varepsilon_{0}/\ln (b/a) \; \)とは異なるものの、それほど悪くない。\( \; b/a \; \)の値をいろいろに変えて両者を比べてみてほしい。値が大きくなるほど真の容量からの隔たりが大きくなるが、比が小さいうちは良い近似になっていることが確かめられる。

「さてここからは、よりよい近似を得るにはどうしたらよいかを考えていきたいと思います(いまの場合正解はわかっていますが、答えが未知であるような奇怪な曲線に対してでもアプローチの仕方はまったく同様です)。次のステップは未知である真の\( \; \phi \; \)をよりよく近似するポテンシャルを見つけることですが、これにはいろいろの方法が考えられて、例えば定数プラス指数関数のようなものもあり得るでしょう。こういった様々な試行関数のうち、よりよいものを弁別する基準となるのは、最小原理から、そこから得られる容量の値が他のものと比べて小さいかどうかとなります。第二の試行関数として、今度は二次式を採用してみましょう。このとき電場は一定ではなく、\( \; r \; \)に線形依存していることになります。二次式のもっとも一般的な形から出発して、導体表面でのポテンシャル条件を満たすものを求めると、\[ \phi =V\left [1+\alpha \left ( \dfrac{r-a}{b-a} \right )-(1+\alpha)\left ( \dfrac{r-a}{b-a} \right )^{2} \right ] \]となります。\( \; \alpha \; \)は任意の定数です。これは前のと比べると少しだけ複雑な式になっていて、表式中には\( \; r \; \)の線形項に加えて、二次の項もあります。この式から電場を求めるのは簡単で、\[ E=-\dfrac{d\phi}{dr}=-\dfrac{\alpha V}{b-a}+2(1+\alpha)\dfrac{(r-a)V}{(b-a)^{2}} \]が得られます。これを二乗して体積積分しなければなりませんが、ちょっと待ってほしいのです。\( \; \alpha \; \)としてどんな値をもってくればいいのでしょうか。いまポテンシャルの形として放物線を採用したところまではいい。ではどんな放物線を選べばいいのでしょうか。実は\( \; \alpha \; \)は任意のままにしておいて、先に積分を計算してしまうのです:\[ \dfrac{C}{2\pi \varepsilon_{0}}=\dfrac{a}{b-a}\left [ \dfrac{b}{a}\left (\dfrac{\alpha^{2}}{6}+\dfrac{2\alpha}{3}+1 \right )+\dfrac{1}{6}\alpha^{2}+\dfrac{1}{3} \right ]. \]さてここから問題の\( \; \alpha \; \)に値を入れてやりましょう。真の解は私が実行するどんな計算結果よりも小さくなっていることがわかっているのだから、\( \; \alpha \; \)としてどんな値を選んでも、それは真の値より大きくなってしまうでしょう。しかし\( \; \alpha \; \)としてできる限り小さな値を返すものを選べば、他のどんな\( \; \alpha \; \)の値よりそれは真実に近いことになるでしょう。よってこれから私がすることは、容量\( \; C \; \)を最小にする\( \; \alpha \; \)を決定することです。これは普通の解析問題で、結果は\[ \alpha=\dfrac{-2b}{b+a} \]になります。この\( \; \alpha \; \)に対応する容量の値は\[ \dfrac{C}{2\pi \varepsilon_{0}}=\dfrac{b^{2}+4ab+a^{2}}{3(b^{2}-a^{2})} \]です」

「私はいろいろな\( \; b/a \; \)に対してこの近似容量を計算しました。たとえば半径比が2のときは1.444が得られますが、これは真の値1.4423の非常に良い近似になっています。より大きな比に対しても、かなりよい近似の精度を保ってます。これは最初の試行に比べてずっと良い近似になっていることがわかります。半径比が10のときでさえ誤差は10%におさまっている。これは非常に良い。とはいっても、比がこれより大きくなるとだいぶ近似の精度は粗くなってきます。たとえば半径比100だと近似値0.346を得ますが、実際は0.267という具合です。一方比が比較的小さいときは、得られる近似値の精度は素晴らしい。比が1.5のときは真値2.4662に対し近似値2.4667、また比がさらに小さい1.1の場合、真値10.492070に対し近似値10.492065が得られます。これは非常に良い、素晴らしい」

「こういう例を示したのは、第一に最小作用の原理、またはより一般に最小原理の理論的価値、そして第二にその実際的有効性を確かめるためでした。すでに答えがわかっている容量の計算に対してだけでなく、ほかのどのような形でも、\( \; \alpha \; \)のような任意パラメータを最小値が得られるよう調節することによって、場の近似解を得ることができるのです。そして他の仕方では手に負えない問題に対してでも、素晴らしい数値解を求めることができるわけです」

特別講義を終えるにあたって

「ここで、講義中には時間がなく伝えられなかったことを付け加えておきたいと思います(私はいつも与えられた時間以上の内容を準備してしまうようです)。先に述べたように、私はこの講義を準備するにあたって、新たな問題に関心を持ち始めました。この問題が何なのかを、君たちに伝えたいと思うわけです。講義中に紹介することができた最小原理のほとんどは、力学・電磁気学における最小作用の原理から、なんらかの形で派生したものであることに私は気付きました。ところがそうではないクラスもある。たとえばオームの法則に従って材質中を流れる電流があるとすると、この流れは材質中を、熱が生じる割合がなるべく小さくなるように実現されます。また(もし物質が等温に保たれているのなら)エネルギーの生じる割合が最小になる、ともいえます。さて古典理論によれば、この原理によって、電流を媒介する金属中の電子の速度分布を決定することもできます。電子は横方向にドリフト移動しているので、速度分布は完全な平衡状態にはありません。新たな速度分布は「与えられた電流に対して、単位時間当たり衝突によって生じるエントロピーができるだけ小さくなるような分布」として求めることができます。ところが電子のふるまいを正しく記述するには量子力学を用いなければなりません。問題は「エントロピー生成最小の原理と同様の原理が、量子力学的に記述される状況でも成立するのか」というものです。私はまだこれに対する答えを見つけていません」

「この問題はアカデミックに興味深く、こういう原理は魅惑的で、それらがどれだけ一般的なケースへと拡張できるのかを見るのはやる価値のあることでしょう。ところがより実際的な観点からも、私は知りたい。そのため同僚と協力して私はある論文を執筆しました。この論文では量子力学によって近似的に、NaClのようなイオン結晶中を運動する電子の感じる電気抵抗を計算しました。[Feynman, Hellworth, Iddings, and Platzman, "Mobility of Slow Electrons in a Polar Crystal," Phys Rev. 127, 1004(1962).] もし最小原理が存在すれば、さきほどコンデンサー容量についての最小原理から、電場について粗い知識しかなくとも高精度の近似解が得られたように、それを使ってより精度の高い結果を算出できるようになるのです」

今後の方針

 ここまででファインマンの特別講義は終了した。ところでWeb上に彼の講義がアップされているので、本文を参照したい方はぜひ(図がとてもきれいなので参考にしてほしい):

The Feynman Lectures on Physics Vol. II Ch. 19: The Principle of Least Action

 最小作用の原理から出発して、『変分原理』というアイデア、「ある積分値を極小または極大にする関数」というアイデアが非常に強力な手法であることをみた。また自然界にそのような法則は数多いこともみた。これはある意味で、自然界を支配する法則がしばしば、なんらかの量を最大または最小にすることによって特徴づけられることを示唆する。これが後に『最適化』数学として顕著な発展をみせることになるわけだ。そして自然法則を変分原理の形で述べることの大きな利点は、実際的な意味で、ファインマン自身が述べていたように『正体がわかっていない関数の近似解を、高い精度で求められるシステマティックな方法』を与えるからだ。

 さて今後の方針だが、これからは「解析力学」を本格的に始めたい。だがその前に導入として、『数学は最善世界の夢を見るか?』を繙いていきたい。おそらく書評という形になるが、細かい計算なども確かめながら、より深い内容の理解を目指していく。

 

数学は最善世界の夢を見るか?――最小作用の原理から最適化理論へ

数学は最善世界の夢を見るか?――最小作用の原理から最適化理論へ