着想メトロ

アイデアとは、世界の捉え方を再構成することで新たな価値を獲得し、さらにそれを経験によって持続させる、一連のプロセスのこと。

Bolzano-Weierstrassの定理

有界な数列は収束する部分列をもつ」ことを証明する。

 有界なのだから\( \; \{ \alpha_{n} \} \subset I = [a, \; b] \; \)なる\( \; a, \; b \; \)が存在する。

 いま\( \; I \; \)を二つに分割すると、少なくともどちらか一方の区間には無限個の点が含まれていなければならない。このような区間のひとつを\( \; I_{1} \; \)とする。

 次に\( \; I_{1} \; \)を二つに分割し、同様に区間\( \; I_{2} \; \)を作る。

 以下この手順を繰り返せば、\( \; I_{n} = [a_{n}, \;\;\; b_{n}], \; b_{n}-a_{n}=(b-a)/2^{n} \; \)なる区間列が得られるが、区間縮小法の原理から\[ \exists \alpha, \;\;\; \bigcap_{n} \; I_{n}=\alpha, \;\;\; \lim \; a_{n}=\alpha=\lim \; b_{n} \]

がいえる。

  そこで\( \; I_{n} \; \)に属する任意の点\( \; \alpha_{i_{n}} \; \)をとってきて部分列\( \; \{ \alpha_{i_{n}} \} \; \)をつくれば\( \; \alpha, \; \alpha_{i_{n}} \in I_{n} \; \)であるから\( \; |\alpha_{i_{n}}-\alpha| \leq (b-a)/2^{n} \; \)となって、任意の\( \; \varepsilon>0 \; \)に対してある\( \; N \; \)が存在して\[ n \geq N \Longrightarrow |\alpha_{i_{n}}-\alpha|<\epsilon. \]

よって\( \; \alpha_{i_{n}} \longrightarrow \alpha \; \)である。

 以上で\( \; \{ \alpha_{i_{n}} \} \; \)が\( \; \alpha \; \)に収束する問題の部分列であることがわかったから、定理の主張することが示せた。