着想メトロ

アイデアとは、世界の捉え方を再構成することで新たな価値を獲得し、さらにそれを経験によって持続させる、一連のプロセスのこと。

計算

研究活動をしておられる方は、普段から関連の論文や専門誌、学術書などを読まれると思います。 そのとき、特に自然科学において研究に従事している方々については、自分の研究に直接影響を与えるような重要性の高い事柄について、参考文献の計算結果を自分で…

長文読解(2)

次に読解に関するアドバイスを挙げていきたいと思います。読解は(ときには不完全な)パズルのピースを埋めていく作業にたとえることができ、基本的に情報収集戦です。 二つのモードを使い分ける 読解中は、二つの読み方を意識的に使い分ける必要があります…

長文読解(1)

大学受験で必須となる科目のひとつに英語があります。受験生に重要な英語長文読解が上達するためのアドバイスをいくつか挙げ、記事にしたいと思います。 読解とは話の内容を理解することではない まず読解とはそもそもなんぞや、というところから始めます。…

DALF C1 試験報告(結果:合格)

フランス語能力の検定試験にはいくつかの種類がありますが、フランス語の運用能力をバランスよく正確に評価してくれるものとしてDELF-DALFがあります。以下の内容は仏語能力検定試験の受験を考えている方が対象です。 www.delfdalf.jp 試験は年二回(春季と…

Français Authentique

耳からのフランス語学習が合っているという方に特におすすめのサイトがこちら:Accueil • Français Authentique 対象者はフランス語学習者で、フランス語の理解力はある程度あるものの、表現力がなかなか伸びないという人向けです。 FA(Français Authentique…

フランス語学習者へ

大学初年次において第二外国語としてフランス語を選んだ方や、生涯学習としてフランス語と付き合っている方が対象です。フランス語の学習に際していつもそばに置いておきたい書籍やツールを紹介します。学習の一助となれば幸いです。 電子辞書は購入するべき…

習慣について

ある高校二年生に数学を教えています。わからないことはわからないと素直に言ってくれる子なのですが、ある問題の解答を全体的流れとして理解し、その解答のどこが本質的な着眼点なのかを指摘することができるだけで、もう満足してしまうきらいがあります。 …

『バケモノの子』の話

僕は細田守監督の『時をかける少女』をみて以来彼の作品のファンなのだけど、昨月に公開された監督最新作『バケモノの子』も公開直後に劇場へと足を運びました。ネタバレが嫌な方は記事を読まないでください。 自分の好きな監督なので他人の評価はもちろん気…

言葉は思考する(十四)――噴火が地球の温度上昇を緩和か

今回もHuffpostからの引用: Les éruptions volcaniques, une solution contre le réchauffement climatique? Réchauffement climatique: de petites éruptions volcaniques pourraient le ralentir, selon une étude 仏作文という観点から読解していく。各…

祖父

祖父が死んだとき――彼は75歳という若さでその人生を終えたが、僕は実家に帰省中で、その場に居合わせることができた。 朝、透析に行くというので、祖母の付き添いのもと出掛けた祖父は、小便がしたいといって庭の茂みに入り、突然唸り声をあげて、そのまま祖…

単語ではなく、伝えたい内容にグローバルな対応をつける

言語を訳すという技術をどうしたら磨くことができるのか。大賀正喜氏の提案する「表現モデル」にその解答を見出す。

『途中で止めても構わない』ホラーゲーム

ウンコをもらすゲームが本気で開発されようとしている。

最小作用の原理(10)――平面上の相流

☞直線上の相流 直線上のベクトル場によって定まる微分方程式をどう解くかを学んだところで、今度はそれが相流という言葉を使ってどのように翻訳されるかをみてみる。 特に簡単な例\[ (1) \;\;\; \dot{x}=kx, \;\;\; x \in {\bf R} \]から始めよう。初期条件\…

最小作用の原理(9)――Ordinary Differential Equations(Arnold)

アーノルドの『常微分方程式』を読み解いていく。

言葉は思考する(十三)――アルツハイマー病を検知する血液検査が確立されるが、受診への抵抗も

脳をスキャンするよりも安価で確実な方法として、血液検査により初期段階のアルツハイマー病の予兆を検知することが可能になる。そこで問題になるのが、この検査を受けて陽性だったとき、その後どう対応できるかということである。検査を受けることは義務な…

言葉は思考する(十二)――耐性バクテリアの城壁を突き崩す

バクテリア自身ではなく、その保護膜の形成を阻止することで、バクテリアが耐性を獲得するのを未然に防ぐことが可能になるかもしれない。

最小作用の原理(8)

第八回目にしてファインマンによる最小作用の原理の特別講義を終える。ここでは最小原理から静電ポテンシャルの満たす方程式が導けることを示し、次に最小原理を利用した、ポテンシャルの近似解を求める方法について学ぶ。最後にファインマンが彼の生徒にの…

最小作用の原理(7)――大域的物理法則と局所的物理法則

最小作用の原理と量子力学との接点とは? 物質はミクロな世界でどうふるまうのか? 根源的な疑問に、ファインマンの鋭い洞察力が応える。

最小作用の原理(6)――相対論的運動方程式への拡張

電磁場中を運動する一粒子の運動方程式を、最小作用の原理から導出する。そして最後にラグアンジアンを導入する。次回からはいよいよ、ファインマンの才能が如実に現れる分析に入る。

言葉は思考する(十一)――複数の言葉を話せることの利点

バイリンガルであることで何が嬉しいのか。それは一言でいうと「成功するチャンスの倍増」さらには「活発な思考活動の源泉」ということになるだろう。母語以外の言語と付き合うことはその人の日常を非日常に転換し、人生を冒険に溢れた、彩り豊かなものにす…

保存系ではエネルギーが保存する

保存系が全エネルギーを保存することの証明を、一、二次元の場合に与える。また保存力がする仕事が経路によらないこと、その逆に経路によらない仕事をする力は保存力であることを示す。

アフィン空間とアフィン写像

アフィン空間・アフィン変換という概念についてのまとめと直観的説明。常識的により「自然」な概念が、必ずしも数学的に把握するのに易しくはない好例となっている。

最小作用の原理(5)――多次元への一般化

最小作用の原理は高次元、また多粒子系にも容易に一般化できる。ただしこのとき系は保存する(つまり力がポテンシャルから得られる系)だと仮定している。

Dream

「夢は生き抜くことができる」というメッセージ。その上で大切なのは「現在の自分をしっかりと見据えること」、そして「恥、恐怖を乗り越えて、勇気を持つこと」。

ゴールデンナンバー

この世界に遍在する黄金数。その謎に多角的アプローチを試みる。

本を読むのに「しおり」は要らない

本は始めから最後まで一直線に読むものではない。ときには後戻りし、ときには飛ばして先取りしながら、「非線形」的に読むのが、体験としての読書を確立するのに効果的だ。

言葉は思考する(十)――機械は人たり得るか

ついに人工知能が誕生した。コンピュータプログラム「ユージーン」は、人とテキストで会話し、自分を人間だと思わせることに成功した。

動的境界

人間の自由に対する新たな視点を提供する、「現実の多次元性」の源泉を探る。

言葉は思考する(九)――記憶を消去し、再び蘇生する

記憶をコントロールすることはできるのか。いまだ人体への応用には至らないものの、ラットによってそれを成功させた研究結果。悪用を懸念せざるを得ないほどの革新的発見。

異文化理解は異文化不理解から始まるということ

異文化理解という言葉がもてはやされるようになったが、それがなぜ大切なのかということについてはあまり話し合われていないようだ。理解するにはまず不理解が先立たなければならない。この不理解を越えたとき、わたしたちの日常はどう変わるのか。

『はてなフランコフォニ』を立ち上げました

☞フランコフォニの一員になろう 新たなグループを立ち上げました。目的は(主に)フランス語を通して形成される文化を学び、その理解を深めることです。この目的に少しでも共感される方は、ぜひとも参加して下さい。よろしくお願いします。 グループはこちら…

言葉は思考する(八)――立ちながらの仕事で健康改善、生産性の向上も

デスクワークが主流となった現代人にとって、長時間座ったままでいることは日常茶飯事、避けては通れない。とは言っても健康に害のあることは事実だからなんとかしたい。切実に求められる解決策、そこで現代の勤め人は立ちあがった。

Coldplayという惑星

初めて聞いたColdplayの作品『Viva La Vida』は当時すさまじい衝撃だった。六つのアルバムから、個人的「ザ・ベスト」をお届け。

パターン認識能力は数学の基盤――ものをカテゴリー化する『集合』という概念

集合論の創始者カントールが向き合ったもの。我々を無限の深淵へと誘う、「集合」という革新的アイデア。

画像の隣に文章を回りこませる方法

☞はてな記法モードではなく、HTMLを編集する 見たまま編集モードでははてな記法が適用されないので、画像を挿入するとそれに続く文章が画像の最下段から始まってしまう。しかしぼく自身は見たまま編集モードの方が使い勝手がいいので変えたくはない。 そこで…

言葉は思考する(七)――光を物質に変える

Huffpostから、光を物質(電子と反電子)に変える方法が発見されたという記事である:Transformer de la lumière en matière sera bientôt possible, assurent des scientifiques britanniques また論文はこちら: http://www.nature.com/nphoton/journal/va…

最小作用の原理(4)――部分積分で道を開く

部分積分をつかって評価しやすい形に変形。保存系に関しては最小作用の原理がニュートン方程式と同値だということがわかる!

最小作用の原理(3)――ずれに応じる変化を見る

前回までの議論:最小作用の原理(1) - pen3e's blog/最小作用の原理(2) - 着想メトロ この数学分野には様々な問題があって、たとえば、普通「円」を定義するには、「ある固定点から等距離にある点の集合が成す軌跡」とすればよいが、実はもうひとつの方法が…

ブログの名称を変更しました

僕がパリにいたとき、メトロというもののイメージは一変したように思います。陽光が届かず薄暗い地下には、様々な匂い、音、気配がたちこめていて、その混沌とした様子に強いインスピレーションを得ました。 そこには日常の生活とは異なる、世界の裏の顔が覗…

最小作用の原理(2)――変分という視点

前回の議論:最小作用の原理(1) - pen3e's blog 実際の運動はある曲線――時間を横軸にとって高さ\( \; x \; \)をプロットすればそれは放物線――になり、何らかの積分値をもつ。だがここで、実際の運動とは違い、たとえばより高いところまで到達してその後落下…

最小作用の原理(1)――多くの天才を魅了する自然の巧妙さ

高校生のころの自分にとって、物理はとても難しい科目だったのを覚えている。それは、現実で生起する現象を、物理で扱える対象へとモデル化する作業だったからに他ならない。 現実の現象を、数理的(つまり数式で扱える)現象へと解釈し直す手続きは、その現…

言葉は思考する(六)――銀ナノ細線によるバクテリアの撲滅

今回もHuffpostから、病原性バクテリアを死滅させるのに有効な素材が開発されたという記事である: Bactéries infectieuses : Un nouveau tissu antibactérien serait capable de les détruire en seulement 10 minutes 病原性バクテリアは、薬剤投与に対し…

未来から唯一の過去を手繰り寄せる

基礎準備。 最初に「逆写像」という概念を説明する。簡単のため一次元を例にとろう。なお、動機づけとなった以下の記事も参照のこと:離散写像の性質をつかむ - pen3e's blog いまここに変数\( \; x \; \)から新たに\( \; y \; \)をつくりだす規則\( \; f \;…

遠野物語――文化とは精神のふるさと

文化は個人・共同体のアイデンティティの基礎を成すという意味で精神のふるさとだ。

言葉は思考する(五)――現代人の生活リズムを狂わす枕元の脅威

Huffpostから、枕元に携帯電話を置いたまま寝ることの危険性についての記事である: Quels risques courez-vous lorsque vous gardez votre téléphone allumé près de vous la nuit ? 現代人で携帯電話無しに生活が成り立つ人は少数派なのではないか。特に忙…

言葉は思考する(四)――パリを襲う大気汚染、仕事「場」という概念の転換(後編)

さて記事の後半の読解に入る。前半の内容を受け、問題の根本的解決のためにはどうすればいいのか、という問いに答えるためのヒントを与える内容である。

離散写像の性質をつかむ

Edward Ottの「Chaos in Dynamical Systems (Second Edition)」はカオスの標準的教科書だが、日本語訳がなく、章末問題にも解答がついていない。良書であることに間違いはないものの、全体的に難解、マニアックである。ここでは第一章「序論と概観」の章末問…

言葉は思考する(三)――パリを襲う大気汚染、仕事「場」という概念の転換(前編)

Huffpostから: Pollution: et si le télétravail était la solution? | Yves Grandmontagne フランスでは、この時分(三月、四月)一日快晴というのは珍しく、多くは突発的な降雨と晴れ間が代わる代わる巡っていくもの。ところが先々週は、雲ひとつない快晴が…

言葉は思考する(二)――語彙とコンテクストは不可分なもの

語彙はゆっくり吸収していくべきものだ。その場しのぎで意味だけ暗記しても、空欄は埋められるかもしれないが、それ以上の進歩はない。 語彙には大きく分けて二つの種類がある。第一に「自分の語彙」、第二に認識できればよしとする「他人の語彙」である。会…

言葉は思考する(一)――語学は音に始まり、音に極まる

語学学習にはたくさんの困難がある。日本語が必要とする母音は非常に少ない(五つ)ので、まず最初の壁は母語に無い音をどうやって聞き分けられるようになり、そして確実に発音できるようになるか、ということになる。 生まれたばかりの赤ん坊は、すべての音を…